2/25 シンバが行方不明に
春のような暖かい日が続いていた。小屋周辺の森など雪のかけらもない。雪を求めてマキノの山歩きをすることにした。もちろんシンバも一緒だ。スノーシューを軽トラの荷台に放り込み、シンバと目的地に向かう。マキノスキー場近くの西山林道だ。
獣避けのゲートをいくつか通過し、西山林道の最高地点に着いた。少しだけ雪が残っている。寒風へと続く西山歩道を歩き始めた。歩道に雪はまったくない。高度を上げるにつれ雪が増え始めた。尾根に上がり切ったところでスノーシューを装着。
歩き出した時、シンバの姿が見えなくなった。いつものように辺りをうろついていて、そのうち戻ってくると思っていた。ところがいつまで経っても、戻ってこない。大きな声で何度も名前を叫んだが、まったく気配がない。支尾根に足跡を見つけて辿ってみる。ところが雪が切れ、そこから先は追跡ができない。
「シンバ!シンバ!」と呼びながら周囲を探したが、一向に戻ってこない。埒があかないので名前を呼びながら先に進んだ。寒風への登山は諦め、スキー場に下る径を下った。スキー場には西山林道の入り口がある。この林道をたどれば軽トラの駐車場所に戻れる。
シンバの名前を呼びながら林道を歩いた。反応はまったくない。いったいどこに行っちまったんだ?おっちょこちょいな奴だから、崖から落ちて歩けなくなっているのかもしれない。麓のスキー場や警察に捜索願を出すしかないのか?でも首輪もつけていないしなあ。軽トラを停めた林道の最高地点が近づいてきた。
峠手前の最後のカーブを曲がる。軽トラが見えた。シンバが荷台のシートの上にいた。こちらの姿に気づき、「ピーピー」鳴いている。安堵のあまり叱る気にもならず、戻ってきたことをほめてやった。後に動物病院のお医者さんから「猟犬などは主人とはぐれたら車に戻る」と教えてもらった。シンバは猟犬ではないが、本能的に行動したのだろうか。
軽トラでスキー場へと下った。そのまま小屋まで戻るつもりだったが、ふと知り合いが近くで農家民宿を始めたことを思い出す。立ち寄るとご主人がおられた。宿に入れてもらい、見学をさせてもらった。質素だが清潔で居心地のよさそうな宿だった。1時間ほど茶飲み話。
小屋に戻ってから今日の一日を振り返る。シンバに首輪くらいはつけておくべきだったと反省。
- 2019.03.01 Friday
- 迷犬シンバ
- 20:41
- comments(2)
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- by ts
以前、私の犬も山で見失いましたが、やはり車に戻っていました。帰巣本能が働くのでしょうかね。