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マウントクック1(NZ)

2004年8月、NZのマウントクックへの旅。タスマン氷河源頭部のハットに泊り、周辺の氷河を滑った。テキストは当時の文章をそのまま掲載しています。

ニュージーランドのバックカントリーに行こうよと奥さんに冗談半分で言ってみたら、意外にもいいよという返事。早速マウントクックのアルパインガイズとメールをやり取りして、タスマン氷河源頭部の山小屋に泊まって周辺の氷河を滑ることになった。ニュージーランドに行くたびにマウントクックに立ち寄り、周辺のハイキングを楽しんできた。奥さんと私のお気に入りの場所だ。オークランドで飛行機を乗り換え、クライストチャーチに着く。翌日バスでマウントクックに着いた。

宿は常宿のユースホステル。マウントクックで唯一の安い宿である。早速アルパインガイズに出向き、ツアーの打ち合わせをする。ガイドは以前日本で英語教師をしたことがあるというリサに決まった。奥さんもガイドが女性で喜んでいた。

この年、ニュージーランドは天候が不順で、マウントクックでもここ何日かはセスナが飛んでいないという。天候が回復次第、セスナでタスマン氷河源頭部に入ることになった。 ところが吹雪になったりしていっこうにセスナが飛ばない。その間、ロープワーク講習やビーコントレーニングを受けたり、ビレッジ周辺でクロスカントリーやハイキングをして過ごした。南島は大雪で、ワナカ近くのトレブルコーンではスキー場内で雪崩事故が発生していた。ユースでの待機も5日目になり、半ばあきらめかけていた時、明日入山できそうという連絡が入った。

入山日の朝は、快晴だった。リサが車で迎えにきた。風が強くセスナは飛ばないのでヘリで入山するという。マウントクック空港でヘリを待った。実はヘリに乗るのは初めてだった。パイロットは山肌をなめるようにヘリを飛ばした。突然ヒマラヤンタール(Himalayan Thar)というカモシカのような動物を見つけ、急旋回して近寄ってくれた。しかし、こちらは怖くて気が気でない。

ヘリはタスマン氷河沿いに飛行し、宿となるタスマンサドルハット上部の台地に着いた。ホバリングしているヘリからスキーと荷物を降ろすと、ヘリは去っていった。小屋まで荷を運んだ後、シールをつけてミニツアーにでかけた。周囲の山々を見ながら、タスマンサドル(鞍部)まで登る。

リサが遠くに見える氷河やピークの説明をしてくれた。小屋への帰り道、ほどよい斜面を見つけては滑降を楽しんだ。小屋は無人の避難小屋のようなつくりで、粗末なベッドと無線機があるだけだった。泊まり客は私たち3人だけで、静かな静かな夜だった。備え付けの毛布を何枚も敷き、寝袋にもぐりこんでもまだ寒い。

(マウントクック2へ続く)


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